生きる速度

きっと生きる速度を間違った。メンヘラかもしれない。

どうしても彼女が欲しい

 院生生活開幕失恋した僕ですが、新生活がはじまったらできるだけはやく彼女が欲しい、と考えていた。いやもちろん今現在も欲しいと思っている。

 しかしながら僕が惚れた娘は研究室が同じだったので、もう研究室で見つけるのは難しそうだ。そうすると大学内でとなるのだが、外部進学な上に小心者なのでかなりきつい。あらゆる繋がりを断ち切ってきた人生で最近気づいたのは、やはり繋がりというものの価値は計り知れない、ということだ。27歳まで気付かなかったのかよ、というのはもっともな指摘でぐうの音も出ない。

 こんな言い訳を並べていることこそ彼女ができない一因になってるのかもしれない。それでも彼女がどうしても欲しいので、マッチングアプリなるものに登録してみた。アプリ名は出すつもりはないが、2つに登録し6000円払った。まぁまだ僕でも払える額だ。マッチングアプリを知らない人のために簡単に説明すると、写真とプロフィールから気に入った人を探し、互いに気に入ったらアプリを介してメッセージのやり取りをできるものだ。少しおしゃれにいっているだけでただの出会い系である。

 そのアプリで数撃ちゃ当たる理論で活動していたわけだが、意外とメッセージのやり取りができている。さくらだなんだという意見はあるかも知れないが、この際それは問題じゃない。会話することでコミュニケーション能力を平均値まで持っていくことが今の僕の目的だ。高校3年生まではレールに乗って生きてきたが、大学受験に失敗し挫折後ニートを2年していた僕は著しくコミュニケーション能力に欠けているように思う。何人か人がいればベラベラ話せるが、一対一になると話題に欠け沈黙の時間を味わうことになる。これが女の子とならどうだろうか?もちろん好ましい状態だとは思えない。沈黙の時間も心地よく思える関係にまで発展していれば別の話だが。だからこそマッチングアプリでは多くの場合男性が会話をリードする必要があるので、僕にとってはとてもいい練習になっている。

 もっとも自由で多感な時期である18~21歳あたりで恋愛や失恋をすべきだと僕は思っている。しかし、僕はその時期をインターネットとゲームに費やしてしまい、そこで得たであろう能力に欠いている。それを補えば恋愛のスタートラインに立てるのではなかろうか。生きる速度を間違えた僕はスタートラインを越えれるようにアクセルを踏むしかないのだ。